大澤信亮

批評家・日本映画大学准教授

フリーターズフリー2号

いよいよ「フリーターズフリー」2号の刊行が迫ってきました。

http://www.freetersfree.org/

今回は栗田隆子さん責任編集の「女性労働」特集です。といってもそこはFF。ありきたりな「女性の権利」ではありません。女性(運動)自身が「なかったこと」にしてきた現実、たとえば「結婚もしていないしキャリアウーマンでもない。何でもない女の人が生きて行く」(栗田)こと、あるいはコレクティブやパート運動などの今は参照されない女性運動、既存のフェミニズムに対する女性からの違和感、そして女性自身の暴力性など。それらをウーマン・リブフェミニズムを熟読し、影響を受けてきた栗田さん自身が、様々な人たちとの出会いのなかで問い・問われていく。僕はその満身創痍の過程こそがリブ・フェミニズムの正統な継承なのだと感じています。
そのような栗田さんの奮闘に向き合うために、僕もまた、男性が女性の問題を考えるとはどういうことか、ギリギリまで考えました。それは単なる「反省」ではまったくありません。僕はこの2号を女性はもちろん、男性にこそ読んで欲しい。女性のことを「考えてあげる」ためではない。むしろ、女性の勇気に向き合い、苦痛に向き合い、暴力に向き合い、何より自分自身に向き合い、そこから社会を本当に変えていくために。