大澤信亮

批評家・日本映画大学准教授

近況

現在発売中の「小説トリッパー」(特集「脱貧困の想像力」)に浅尾大輔さんの小説「ブルーシート」が掲載されています。言いたいことはあります。実際に少しは伝えました。いずれ徹底的に書くでしょう。でも何よりもまず、この息苦しさを感じることです。妙に清潔でこなれた誌面に滲んだ鈍色の異物として。

以下は最近書いた文章。

・「私の蟹光線祭」(「fuf通信」vol.7)
僕の文章自体は討議を終えての短いエッセイですが、同時に掲載されている小野俊彦さんの文章、田野新一さんの文章がすごくいい。他の読み物もいい。いつも届くのが楽しみな刊行物です。8ページ。1部100円。1000円程度のカンパ代を払って年間定期購読してみてはいかがでしょうか。

・「加害と被害の二重螺旋を超えて」(「部落解放」4月号)
特集は「五月病をこじらせろ!」。基調はフリーターズフリーの紹介ですが、「自分を絶対に変えようとしないメディアと読者」について問うています。同号にはフリーターズフリー生田武志さんも寄稿しています。

・「説得力の問題」(「en-taxi」vol.25)
サブタイトルは「宮本顕治以前の批評文への違和」。僕は、アングルだけで中身が空っぽな批評家モドキの文章にうんざりしており、それを「宮本顕治以前」という言葉で表しました。でも、自分の文章だってそこから抜け出ているとは思わない。ようするに、何かを根本的に試み直す必要を感じているのです。