大澤信亮

批評家・日本映画大学教授

報告

今年から恵泉女学園大学でも非常勤を3コマ持つことになりました。講義が開始する前に目処をつけねばならない原稿を抱えていますが、しかし花見の季節ですね。

友人でミニコミ誌「葬」の編集長のおもだか大学さんが、4月2日深夜のフジテレビ関東ローカル番組「東京マスメディア会議」に出演します。実際に葬儀の仕事をしていたおもだかさんの作る「フリースタイルなお別れ雑誌」は何から何までヤバくてかなりいい感じです。お葬式DIY。サブカル好きにおすすめ。

今月の予定です。

4月17日 初台現代音楽祭第4回 ロスジェネと芸術
僕はトークに参加します。僕が考える「ロスジェネアート」とは、貧困が描かれているかといった内容面よりもむしろ、従来型の商業芸術モデルが立ち行かなくなりつつある現状で、自生的な制作・流通・消費のオルタナティブを探る試みとしてあります。その辺を美術と映画の現場の話を伺いつつ考えてみる予定。たとえばアンディ・ウォーホルは、オリジナル至上主義だった従来の芸術から、オリジナルとコピーという区別のない、万人が消費・所有し得るものへとアートの意味を変えたわけですが、それは資本制の原理に明らかに対応しているわけで、むしろその限界を批判することが必要ではないか。というか、そういう状況はすでに生じており、それを言葉と作品にすることが必要ではないのか。つまりポップ・アートではなくデモ(demo[democracy/demonstration])・アートが。なお、「行きたいけどチケットの値段が……」という方がいたら、僕の方までメールください。

あと共同通信の書評欄に内山節『怯えの時代』の書評を寄せました。数日中に掲載の予定。